学習とは

公開日 2007年01月06日

 私の医学分野における専攻は神経科学であり、心理学分野の専攻は臨床心理学と脳神経心理学、認知心理学である。いかに、学び、どのように記憶すれば学習効率の高い学習が可能なのかは今も研究と実践の途上にある。

 とくに、時間的に余裕のない看護医療系や福祉系などの国家試験予備校と看護医療系学校への受験生を教える上で、このことは重要なことである。エピングハウスの忘却曲線が示すように、人は忘れる動物である。忘却曲線の上をいくには、反復が重要なのだ。しかし、ただ反復すればよいというものでもない。人間の記憶に関わる大脳辺縁系や海馬などに、いかに長期記憶として収納するかが重要なのだ。ここでも反復が求められる。人間の五感を活用して多面的な学習活動が必要となる。暗記だけでもダメなのだ。人間は自己が理解できないものを記憶することはできない。わかることがまず必要なのだ。

 映像や音声を伴う個別学習と個別指導に私がこだわるのは、そのためなのだ。
個々の質問に答える学習法を個別指導と称しているひともいるが、わたしはそれは本当の意味での個別指導や個別学習ではないと考えている。真の個別学習とは、生徒ひとりひとりが、自分のペースで学び、理解を進めていく学習なのだ。そのためには、学習準備に膨大な時間と多額の費用を必要とする。学力が異なる多様な生徒に対応するためには、多種多様なマルチ教材が必要なのだ。

 その上に、毎年の本試験を分析し、その問題に対応した教材を作成する必要がある。市販される教材も一部あるが、大部分は自校で作成することになる。

 ケアマネを対象とした介護支援専門員受講資格試験なども、その典型的な例だ。例年25%から17%の合格率なのだが、本校受験生の合格率は毎年90%から95%に達する。徹底した反復学習と多様なAV教材の決め細やかな学習指導がその秘密なのである。